2011年3月1日火曜日

学びYA 第五回

ラーニングイノベーション論の1年先輩方、class of 2009のみなさんが開いている勉強会に初めて参加してきました。
テーマは、「本社と支社、人材育成の違いと新たな取り組み」について考える。です。


いつものように、慶應MCCに行くと、2009のみなさんが集まっていました。もちろんみなさん同士は良く知っている仲間なのですが、私は知っている顔がちらほら。その中に入っていくのは、ちょっとしたアウェー感がありますね。


教室の後ろには、今回のテーマにちなんで、オリオンビールと沖縄ハイボール、そして何故かメキシカン料理。
2009の皆さんは、幹事団を結成して、チームワーク良く分担して場を作っていました。学びの場作りの気合の入れようが違いますね。すごい!


オープニングでは、アウェー?のclass of 2010から参加の4名が自己紹介をしました。
軽く笑いをとりつつ、沖縄で取り組まれている人材育成を、これまた2009の卒業生のかたが、ビデオ出演してインタビューに答える形で紹介してくださいました。

その中で特に、最後に言われていたことが印象に残っています。


「本社にしかできない学びの支援ってなんだろうか?」


東京からすると、沖縄は一つの異文化だと思います。異なる文化の人がもう一つの文化の人のためになることってなんでしょうね。変化を与えるきっかけにはなるかもしれませんが、その変化が本当によかったのかどうか?誰のために良い変化なのか?というのを小さな変化を起こしたことによってどのように全体に影響を及ぼしていくのか、良く考える必要があるなと思いました。それでなければ、本当によいと思ってやったことが、実はよくなかったことになりかねません。


個人の視座でも、企業の視座でも、「何を学んで、何を学習棄却して、何を学ばないか」という選択が重要になってくるような気がします。


自分達のありたい未来を考えて、それに対するレバレッジを自らの行動のなかに見出していく。システムの中で、ありたい未来を逆に回す要素を素早く見つけ、対処する。やっぱりそういうことになるんでしょうか。

2011年2月17日木曜日

あなたの利き脳はどっち?

ラーニングイノベーション番外編、朝倉しおりさんプロデュースの右脳の右側で描け体験会に参加してきました。


絵を描くことを通して、右脳を活性化させるということで、ベティ・エドワード博士の提唱する方法を日本で紹介してくださっている斎藤先生に慶應MCCに来ていただいて体験会が開かれました。


脳の右側で描けと言う本は、半年前ぐらいから知っていて、いくつかは試しにやってみたのですが、一つ一つに時間がかかるので、のんびりやろうと思っていました。でも、なかなか自分だけでやるのは難しいですね。何でだろうかと思っていたら、体験会でそれが明らかになりました。


体験会では、初めに脳のお話しをしてくださいます。最も印象に残ったのは、すごい人は脳の全体をオーケストラのように使っているということで、自分もそんな人になりたいという意欲が湧いてきます。


その後、5日間のワークショップの前後でどのように自画像が変わったかという実際の例について、紹介してもらえます。そのときにすごいなと思ったのは、沢山あるスライドの全部について、何の説明書きも書かれていないのに、このひとはどういう特徴があって、どうなったのかとかどういうことがあったとか、先生が細かく覚えているということでした。脳を活用できている人はこうなるのかと改めておどろきでした。会社の文字数の多いプレゼンとは大違いです。


体験しなければ分からないと思ったのは、その後にピカソのストラヴィンスキーの絵を逆さまに描くという体験でした。この絵は以前書いたことがあるのですが、一人ではダメだと思ったのは、書いた後に先生が一人ひとりフィードバックをしてくれます。自分へのフィードバックだけではなく、一緒に参加していた皆へのフィードバックがとってもいいんです。本当にいろんな人がいて、その人の性格が絵に表れるなということが良く分かります。


このフィードバックの体験をするには、5日間のワークショップに出るしかないと思いました。ということで、早速申し込みました。


プライベートの都合上、8月になってしまいましたが、いまからとても楽しみです。

2011年2月15日火曜日

らーにんぐばー えっくす



いつものラーニングバーではなく、アカデミックな研究会の場であるラーニングバー-Xに初めて参加してきました。


今回のテーマはワークプレイスラーニングの政治哲学、管理職研修へのコーチング導入・実践プロセスということで、Workplace Learningの研究の中では、多く行われている定性的な調査をもとにした研究の視点から、成果主義導入以降に多くの企業で取り入れられてきたコーチングについての内容でした。


90年代以降の経済的な問題、社会的な流れの文脈の中での企業における成果主義の導入と、その後の成果主義の弊害、それに対処するための管理職へのコーチング導入と続く訳ですが、ここでふと疑問がおこります。


なぜコーチングだったのか?本当にコーチングで良かったのか?


この研究会の場では、それが良かったのか悪かったのかではなく、アカデミックな視点でということだったのですが、どうしても頭から離れません。

もし、成果主義導入の弊害に本当に対処するためだったのであれば、成果主義を見直せば良いし、コーチング以外の道も沢山あったはず。どうして多くの企業でコーチングという道を選んだのか?


日本の特色なのか、極端から極端に走りすぎるという特徴があるような気がします。白黒は嫌いといいながら、知見者が、「バブル崩壊の時代を乗り切るためには、これからの時代は成果主義だー」といえば、一斉に成果主義に走り、業績が回復しないのは部下のやる気がなくなったからで、それは成果主義の導入の弊害だ、だからやる気を出させて成果を出すためにはコーチングだーと。


いまから考えてみると、一部の知見者と呼ばれている人たちに踊らされてみんな動いているような気がしてなりません。そこにも知見者の生産と、問題解決をするという企業側の消費の関係がありそうです。


そういうことが本当にあったとしても、では元に戻せるのかというと、もとに戻すのは大変なあだと思います。特にそうやって進んでくると、本当かどうか分からない言説があたかも本当のこととしてとらえられているからです。


その考え方を変えるということのほうが困難なのと、元に戻すということを実務家は目的としていないので、問題がない状態にするにはどうすればよいかという最短の方法を考えるわけです。


それが例え、本家のコーチングの理論から外れていたとしても、目的に近づけばそれでいいわけです。コーチングを生産するほうも、どんな形であれ提供できれば良いので、どこを変えれば提供できるか考えます。そしてだんだんコーチングというラベルだけが変わって、日本型コーチングが出来上がります。


発表では、生産者と消費者の駆け引き、政治力学と言われていましたが、消費者からすれば、そんなことは承知の上です。目的にかなっていればよいので、変化は邪道ではなく進化と見えたりします。


話の中で指摘されていた、「効果が本当に図れているのか?」「役立ったという言説と効果の違い」については、まだまだ消費者側がだまされているような気がします。研修直後のアンケートで「満足しましたか?」という指標で研修効果を図った気になっているところがまだまだ多いと思います。


研修ベンダーが作成してくるアンケートは、必ず「満足しましたか?」という項目がトップにきています。生産者からすると、消費者が満足したかがトッププライオリティになるのも分かる気がしますが、そもそも受講生を満足させるために研修をやっている訳ではないので、消費者はもっと賢くならないといけないなあと。


ここ2年ちかく研修ベンダーの会社とおつきあいしてきましたが、ほとんどの会社からは「できます」という話は聞きますが、「出来ません」と聞かないですね。それぞれの会社で強みとしているところはあるはずなのですが、製品で言えば、カメラ屋も車屋も不動産屋もみんなパソコンを取り扱ってますよと言っているようなものです。それはできませんと言ってもらった方がその会社への信頼があがるのにと思いながら、一つでも契約を取れという政治力学がそこでも働いているのでしょうね。



とりとめのない話になってしまいましたが、いつも判断するしないの組織で育ってきた私にとっては、事実だけを見るというのがやはり難しいようです。


ってやっぱり最後まで判断してます。

2011年2月7日月曜日

リンク

先週金曜日の夕方から、大人の学びを考える夕べ!というイベントをやりました。
なんとなく聞いたことがありそうな名前ですが、それはご愛嬌ということで。


今回のイベントの準備から実施後までを通して、本当にいろいろ反省点、学びがあったなと思います。


まず、決めるということ。
ゲストの長岡先生とは11月ぐらいに今回のことをご相談して、実施直前にもう一度お話しをして当日来ていただきました。ほとんどお話しの内容はお任せに近かったのですが、直前の打ち合わせの中でも、実施メンバー間でどこまでのレベルの話にしてもらうか、ゆれていました。本当は、打ち合わせ前に決めていかなければいけなかったのですが、右往左往しながら、最後は私のやりたいところまで話をしてもらうということを先生に背中を押していただきました。

この打合せの時点からすでに反省です。


次に、読みの甘いロジ。
参加してもらう皆様にくつろいでもらう為には、ロジは大切です。特にこういったサードプレイスの場では大事だと思います。ロジの失敗を書き連ねると、

 ・机の配列を事前に考えておかなかったので、当日考えるのに時間がかかり、開始時刻になってもばたばたしていた。
 ・名札を用意していたのに、出すのを忘れていた。
 ・先生のプレゼンのときに、場所を借りているお店の人に照明を消された。
 ・対話のテーマを先生と確認するのを忘れていた。
 ・対談形式にするのか決めていなかった。 
 ・20:00全館消灯になるのが分かっていたのに、実施した場所は対象外だと思い込んでいて、手を打たなかった。
 ・片付けが時間かかりすぎで、懇親会の合流に遅れた。
本当に読みが甘かったとしか言えません。


それから、おたおたしすぎ。
トラブルにはあまり強いほうではないので、落ち着くまで多少のタイムラグがあります。覚悟が足りないというか、腰が落ち着いていないというか、予定調和ではない状況に弱いですね。甘いロジでトラブルがあったときに、とってもおたおたしていたと思います。対談ではないですが、先生と私でみんなの前に座って対談のような形式でやるとは思っていなかったのと、参加者から出てきた質問で私あてのものが一つあったのを先生が見つけて一番に質問をくらってしまったのが本当に意外で本当に反省です。


反省はこれぐらいにして、当日はあまり考えられなかったのですが、数日経って、今回のことは今年度1年間学んできたことがリンクするイベントだったなと思っています。

5月からのラーニングイノベーション論での、学習の基礎理論と越境学習、熟達とイノベーションについては、今回先生にお話していただいた内容そのものだったのですが、俯瞰してみること、対比してみることで理解が深まったように思えます。

また、高尾先生のインプロのワークショップを受けたり、舞台を見たことで、舞台側と観客側の気持ちが分かり、今回の対談形式で、舞台側に自分が立つことへの覚悟や即興力の足りなさが良く分かったことにつながりました。インプロのトレーニング方法があるということは、普段の即興力を上げるトレーニングもあると思います。あるという前提で、探して鍛えたいと思います。

近藤さんのワークショップでは、やはりインプロに近いモノを感じました。完成させないこと、合わせようと思う気持ちというのは、その場でもっとも大事にしているものをしっかり持つということだと思います。今回はロジ面の読みの甘さでトラブルが多かったのですが、完成していない前提で、その場で大事にしたいことをもっとしっかり持っていたら、行動も変わったかもしれません。


予定調和な世界に居過ぎたかもしれません。今後の私のテーマは、脱予定調和に強くなる、ですかね。

2011年2月2日水曜日

完成させない

慶應MCC、agoraの近藤さんのワークショップが終わりました。

毎回、軽く30分ぐらいおしゃべりをして、それから体を動かすのですが、言葉にほとんど支配されている私は、最初のおしゃべりの時間で、かなり気づきがあります。

例えば、舞台の内容を決めるときに、最初は何も用意していない。言葉や音楽などから受ける感じで決めていくことが多い。
それは、ネタを多く持っているから。


即興演劇も同じような要素を持っていました。
即興演劇は、舞台に上がってからお客様にお題をいただくので、どんな芝居になるのか分かりません。でも、即興演劇の練習というものがあります。それをやりながら、間とか動きとかを身につけていきます。それは、近藤さんが言っていたネタを持っているということ。


実際、近藤さんのワークショップでは振り付けを即興でやっていきます。その瞬間に生まれて、その場限りで消えていきます。もちろん、基本的な動作というものはあるので、それを練習していって、アレンジした動きを作っていきます。


みんなが同じように予定調和な動きをするためには、繰り返しの練習が必要です。でも、わざと直前に振り付けを変えて、それでもみんなが動きをあわせようとする意識のほうを大事にしているとのことでした。


普段の仕事でも同じですよね。いつも状況は違っていて、同じ動きをすることなんて無いし、それでもみんなで協調しないと仕事は出来ません。分野は違えど、やっていること、大事にしていることは同じだなと。いかに即興でみんなで協調する仕事ができるか?そのためのトレーニングというのは人材育成ではどういったことに当たるのか?


少なくとも、これまでの導管モデルの研修ばかりやっていてはダメだということだと思います。導管モデルの研修というのは、いわば、ダンスの動きを紙に書いて、一度だけ説明して、生徒自身がそれですばらしいダンスが踊れるようになったと思い込んでいるようなものです。しかも一日中椅子に座って。


これまで何をやってきたのか考えると、ちょっと恐ろしいですね。でも、近藤さんのワークショップでやっていたことって、研修に置き換えるとどういうことなんでしょうか?体が覚えるまで練習して、自ら動いてみるということに相当することってあまり思い浮かびません。


強いて言うなら、スキル系講座の実践パートぐらいでしょうか。では、スキル系でないものは??
何かつかめそうな気がしますが、もう少し考えてみることにします。

2011年1月27日木曜日

ラーニングイノベーション論@社内 セッション2

ラーニングイノベーション論の最後に、課題があります。自社の未来を作るということで、それぞれの受講者が自社の課題を見つけてきて、企業内人財育成家の挑戦をそれぞれが発表します。


私の宣言は、社内でラーニングイノベーション論をやってみるというものでした。


まずはトライアルとして、セッション1を11月ごろにやったのですが、その後、2週間ごとに定期的にやろうとしていた時間に、いろいろな突発がはいってしまい、今週ようやくセッション2を開くことができました。


本編よりも短くしているので、セッション2のテーマは働くみんなの動機論、モチベーションについて。


テッセイの矢野さんのお話と、山下先生のお話を私から説明して、その後、みんなでダイアログをして、最後は中原先生のラップアップ資料でまとめる、という流れです。


全員で話をしていて思ったことは、自社の部門トップが交代してからの5年間の取り組みと非常に共通している点があるということに参加者が気づくということです。自社の取り組みの中にいるだけでは、なかなか気づきにくいことが、他社の取り組みやアカデミックな視点を通すと、自らの環境を客観視できるということです。


まさに、越境学習の効果。


具体的には「あー、あれってそういうことだったんだ」とか、「これって同じだよね」という発言が沢山出てきます。


自社の取り組みというのは、もちろんそういった種明かしというものは無いのですが、他社の事例の種明かしを通して自ら気づくこと自体、とてもよい気づきと実践のループに入ることができるなと感じました。


個人的な反省点は、モチベーションのセッションを受けたのがずいぶん前になってしまったこともあると思いますが、ピグマリオン効果の意味や、アンダーマイニング効果と言う言葉が説明の途中で出てこなかったことです。リハーサルが足りないというのもありますが、ちょっと忘れすぎです。海馬をもっと鍛えようと思います。


セッション3は知識創造理論の現在。 
かなり忘れてしまっていますが、SECIモデルは外せません。 
ちょっと気合入れて準備します。

2011年1月26日水曜日

ワールドカフェばかり

最近、よく目に付くのがワールドカフェという話し合いの手法を使った対話の場です。まあ、自分でも関わりのあることなので、特に目についているのだと思いますが、こうやっていろんなところで広まってくると、なぜワールドカフェばかりがそんなに広まっているのだろうと不思議になります。


私達が社内でワールドカフェを企画し始めた一年ちょっと前を振り返ると、ごく一部の人達だけがワールドカフェという言葉を知っていて、少しづつ広まっているという感じでした。なので、ワールドカフェがどれくらい全国で行われているかおおよそ把握できるレベルでもありました。


ワールドカフェ自体は、それほど準備を必要としません。参加した人も、手ぶらでふらっとやってきて、対話を楽しんで、それぞれの気付きをもって返ります。


自分達もワールドカフェの場を作ったりしているので、もちろんそれはそれでいいのですが、これだけ広まってくると、本当にそれだけでいいの?と考えてしまいます。


ワールドカフェに出た後に、感想を聞くと、「あー楽しかったです。また来ます」という声が圧倒的に多いです。参加される人達は、どういうことを目的に参加しているのでしょうか。


ワールドカフェの当初の目的には、集合的な知を生み出して、新しい未来を創造するというのがあったかと思います。もちろんそれは、1回2回のワールドカフェで生み出されるものではないのかもしれません。が、本当にそれが生み出されつつあるのか、それとも普段の仕事から一歩離れて、関係者がいないところで息抜きをしているだけなのか(もっともこれがだめだと言うつもりはありませんが)よく見つめる必要があると思っています。


ワールドカフェ以外に、ポジティブアプローチのAIやOSTなど本当にパワフルな組織変革の手法と言うのがいくつかあるのですが、ワールドカフェがなぜこれだけ受け入れられ、他の手法がそれほど広まっていないというのは何故なのか?


もう少し、実践者の私は実践を繰り返しながら、観察者の私は様子を見てみることにします。

2011年1月24日月曜日

キッザニアレポート



話題になってからずいぶん経ちますが、ようやく初めてキッザニア東京に行ってきました。いろいろ気づいたところがあるので、2つの視点から振り返ってみようと思います。



まずは子供の学びの視点から。


キッザニアの説明を読んでいると、仕事の楽しさと厳しさを学ぶとあります。それが本当に学ばれているかについて、ちょっと考えてみました。

まず、私の娘が最初に体験したのが、パン屋さん。続いてハンバーガー屋さん・・・えーと、食べ物ばかりですか?しかも選んだ理由は、パンが好きだから、ハンバーガーが好きだから、食べられるから。。。

お仕事なんだから、本当はお客様が食べるんだよー、おーい。

どうやら仕事とは別のところに楽しみを見いだしてしまっているようです。が、作っているあいだは真剣な顔をして作っていたのと、終わってから感想を聞いてみると、作るのは楽しかったということなので、動機はどうであれ、楽しさは学んできたようです。

その後に行ったのが、ガソリンスタンド。ようやくおなかがいっぱいになったようで、行く前に候補にあがっていたピザ屋さんは取り消しになったようです。

ガソリンスタンドは、挨拶が大事です。おねえさんにしっかり教わって、ガソリンスタンド終了。終わってから感想を聞くと、「つまらなかった」そうです。あいさつもやれと言われたので仕方なくやっていたそうです。

それから先生が怖かったと言っていました。もちろん先生とは、ガソリンスタンドで挨拶とかを教えていたおねえさんです。それ以来、ガソリンスタンドにはまったく興味を示さなくなってしまいました。

どうやら、仕事の厳しさを学ぶというよりは、彼女にとってガソリンスタンドというのは面白くないものというように学習してしまったようです。

子供も大人もそうですが、まずはエンジョイメントがあってのストレッチということなのでしょうか。



次に、企業のマーケティング視点です。

キッザニアの各お店は、企業の協賛で成り立っています。企業側にとっては、もちろん格好の宣伝になるからでもあります。

いろいろなお店を見ていて思ったのですが、将来の顧客を育てるというよりは、その親に直接アピールする効果のほうが大きいと思いました。

子供は合計4つの仕事をしましたが、そのうち直接会社名を覚えているのは、モスバーガーだけでした。いままでもモスバーガーに行って食べた事はあるのですが、今回、自分で作ってみて初めてモスバーガーをおいしいと感じたそうです。

では、次からモスバーガーに行くか聞いてみたら、「マックのハッピーセットでポケモンのおもちゃがもらえるときはマックだけど、それ以外はモスバーガー」だそうです。ポケモンにはかないませんでしたが、宣伝効果は出ていました。


それ以外のパン屋さん、ガソリンスタンド、設計士については、会社の名前は覚えてないそうです。ガソリンスタンドにおいては、もう行きたくないということなので、マーケティング戦略からすると、逆効果ですよね。

親としては、子供が楽しそうにしているのかが一番気になっているところです。カメラを構えて、子供の笑顔をみんな狙っています。厳しさを学んでよしと思う親も一部にはいるでしょうが、子供が帰ってきてつまらなかったと言ったら、マーケティングとしては逆効果でしょうね。

企業側は、うまくやらないとなにをやっているか分からないことになりそうです。



最後に、娘はまた行きたいと言っているので、キッザニアとしては成功なのでしょう。キッゾというキッザニア紙幣で欲しい物が買えなかったというのが一番の理由のようですが。

2011年1月21日金曜日

こんな学びのサードプレイスがあったら

昨日、役員からボストンのMITスローンスクールに出張で行ってきたときのことを少し聞きました。

「ボストンってところはねー、大学がいっぱいあって、夜な夜な皆集まってきてビジネスのこととか学びのこととか話をしているんだよー」


あーそれ知ってる知ってる、確か中原先生がLearning Barを開くときのベースになった体験も、ボストンでのそういったことだったはず。

日本にも、そういった大学教授や学びたい人達が集まってくるバーのようなところが日常的にあったらなぁと。



そこまで思考が進んで、ふと、それって学びのサードプレイスだよねと。そういえば自分達だって学びのサードプレイスを企画してやっているやん。でもなんだか違うような・・・・。



いろいろ違いはあるのですが、夜な夜な集まってきてそこに学びが生まれるサードプレイスと自分達がやっている学びの場との決定的な差は、準備とか募集とか抽選とかそんなことをやっている人がいるかいないかということなのかもしれません。


準備をしっかりやるというのもいいのですが、できれば夜な夜な集まって、テーマも即興、そんな偶然性から学ぶ場ができるといいなーと考え始めています。それこそ脱予定調和。



このあいだのPARTYstreamでも、ソーシャルメディアでは、著者と読者が入れ替わることもありうるといっていました。講師と受講生が即興で入れ替わる。それこそ、インプロの公演であるように、みんなからお題を何か頂戴して、そのお題について知識を持っている人が即興で講義をする。



そんな場がいつかできたらいいなぁ。

2011年1月20日木曜日

ソーシャルメディアと学びの可能性

PARTYstreamという学びのパーティーに行ってきました。検索するとそのときの状況が沢山出てくると思うので、状況説明は軽くにしておきます。

100人ぐらいのパーティーなのですが、普通のパーティーと少し違うのは、準備段階から参加者が関わることができ、当日は学びに関するゆるゆるトークがあって、会場の様子はUSTで流れます。

遠方で出られない人や、抽選に落ちてしまった人も、会場の様子を見てツイッターで参加することができます。


このソーシャルメディアと学びの可能性について実践的に実験をするという場に参加して、感じたことがいくつかありますので、ここに記憶しておきます。



一つ目は、ソーシャルメディアのシステムに対して、それに触れ始めた人達のスキル?使い方が自分も含めてまだ追いついていないのかなということです。

いつも仕事でもイノベーションイノベーションといろいろ身の回りで考えられているのですが、イノベーションというのは、人の期待に対して、機能が足りないところから始まると思っています。

例えば、自動車というのも一つのイノベーションですが、これが発明された頃は馬車よりも性能が悪かった。ですが、このソーシャルメディアというのは、システムが生まれたときから人の期待を飛び越しているように感じます。だから、このシステムをつかいこなす為には、人が成長しなければならない。

人の成長、学びによって、ソーシャルメディアがどのように使われるようになるのかというのは、一つの可能性としてあるのだろうと思います。



二つ目は、ソーシャルメディアの可能性を考えるときに、既存のシステムがなくなってしまうというように極端に人は考えてしまいがちになるということです。

これも人の問題なのですが、例えば、電子書籍が増えてくると、既存の本がなくなるとか、出版社ってなくなってしまうのではないかとか。

また、話下手な日本人にとっては、ソーシャルメディアがあれば、コミュニケーションの問題が解決するんじゃないかとか。個人的には、本って書いてある情報が分かればいいだけでなく、ページをめくる感触とか、紙の質感とか、机の上に並んでいる姿とか電子書籍には無いよさが沢山あります。

コミュニケーションだって、リアルにあって話をすることにも沢山の良さがあります。本当にその人を知ろうと思ったら、やっぱり会いますよね。

どちらか一方に極端に考えるのではなく、特徴を知った上でリアルとバーチャルの間を使いこなせるようになるのもやっぱり人の成長次第なのかもしれません。



最後に、価値について。

今までであれば、本はこれくらいの価格帯が通常とか、映画をみるとこれくらいかかるとか、内容には関わり無くある種の相場というものがあったとおもいます。

それは、例えばその本を出版するに当たって、内容を作ること以外に多くの経費がかかっており、その経費+儲け代によっておおよその価格が決まってしまうからだと思います。それが、そのコンテンツ本来の価値に対する値段付けということに変わっていくのかもしれません。

だれが作ったのではなく、どれだけそれが欲しいのかによってコンテンツの価格が決まる。こともあるかもしれませんね。だからコンテンツをいかに価値のあるものにしていくかといったところに、これからの出版業界の存在価値があるのかもしれないなーと思ったりして。



こんなことを偉そうに言っていても、まだまだフェースブックも使いこなせていないので、まずは、もうすこし自分自身のソーシャルメディアリテラシーを向上させないとだめですね。

2011年1月19日水曜日

阿佐ヶ谷インプロ定期公演会1月

今年最初の阿佐ヶ谷インプロ定期公演会を見に行ってきました。
今回でたしか4回目になります。


今回こそはオープニングに間に合うと思っていたのですが、出る直前に少しつかまってしまって、電車のタイミングも悪く、結局オープニングには間に合いませんでした。


初めて見に行ったときも面白かったのですが、だんだん回を重ねるうちに、演技としての間を取っているのと、共演者同士で舞台に出るタイミングを計っている間がなんとなくわかってくるようになりました。


今回は、実は後半にあたらしい取り組みをするというので、出演者の皆さんはその新しい取り組みが気になっていたようで、それがちょっとだけ前半伝わってきました。


あたらしい取り組みというのは、これまでのインプロは短い時間で演じるというのが主でしたので、ちょっとお話しが発展しなくても、照明を落としておしまいというのが出来たのですが、それがやりにくいロングバージョンのインプロです。30分以上、同じテーマで演じ続けます。もちろんいくつかのシーンがあるので、ずっと同じ人が演じているわけではありませんが、見ていて、次はどうなるのかというのが膨らむので、とても面白かったです。



終わった後に解説してもらったのですが、お芝居なので当然、複線を張って、最後にそれが何であったのかが分かるということが必要なのですが、通常、シナリオのあるお芝居だと、複線は後から考えて、お芝居の前段階に持ってきます。ですが、インプロの場合はこれが出来ません。先に演じてしまったものを、後から複線だと思ってもらえるように演技するということが必要になります。演じているほうは大変なプレッシャーになっているのだと思いますが、見ているほうはとても面白いです。皆さんは回収と言っていましたが、回収できないようなことをやってしまうと、みんなに迷惑がかかるということで、出演者のみなさんは大変だったと思います。


もう一つの取り組みは、放課後です。インプロの学校なので、公演が終わった後、お酒を飲みながら、なんとなく出演者がやりたいことをやるというものでした。今回は高尾先生と即興音楽のケビンの2人だけでやっていました。


見ているお客さんを舞台に呼んで、ちょっと手伝ってもらいながら即興で物語を作っていったりして、本当に放課後の雰囲気が流れていました。他の出演者の皆さんも、客�席にまわって楽しんでいたようです。


今回のお客さんは、なかなか舞台に出ようとする人がいなかったので、私も久しぶりにちょっとだけお手伝いして舞台側からの眺めを楽しみました。

高尾先生が隣にいるので安心なのですが、舞台側はやっぱり慣れないですね。


しばらくはこのスタイルで続けるということでしたので、次回も楽しみです。

2011年1月11日火曜日

仕事と学び、2010リフレクション&2011の抱負


もう、2011年になってからずいぶん経ってしまいましたが、ここで昨年の振り返りと今年の抱負について残しておこうと思います。


まずは、2010年の学びについて。これはなにより、ラーニングイノベーション論の存在があまりにも大きい1年でした。そう感じる理由は大きく3つあります。


一つ目は、その密度です。それまでの人生の中で最も学んだと思ったのが、2006年に受けた社内の選抜教育でした。年間を通して30日間も時間を割いて学ぶ物だったのに対し、それ以上に学んだ感を約4時間×12回というとっても短い時間で得られたという事でした。


二つ目は、本格的な外での学びだったということ。これまでも外部のセミナーなどには単発で行っていたりしたのですが、単発での学びでは得られない系統立てた知識や、外でしかえる事のできない内容など、外での学びというもの自体のイメージを変えてしまった存在でした。


最後は、学びの仲間です。ラーニングイノベーション論はプログラムが終わってからも番外編として自主的な学びが続いているのですが、続ける事ができる仲間に出会えた事がなによりの宝だと思っています。


2010年の仕事については、人材育成を担当する事になって2年目に突入し、いろいろな事が分かってきた上で、それらを変えていくというフェーズでした。ちょうど、ラーニングイノベーション論で学んだ事がすぐに活かせるということもあり、ずいぶんいろいろな要素を入れたと思っています。そういう点では、学びと実践のバランスが良かった1年でもありました。
理論を経験に活かす事でまたそこから学ぶという良いサイクルがまわっていたので、学んだ感が大きかったのかもしれません。


さて、2011年の抱負ですが、まずは学びの目標から。


これはずばり、2010年の学びを超える!


ある意味で、とっても高いハードルが自分の中にできてしまったようなものだと思っています。しかも、新たなラーニングイノベーション論的存在に巡り会うというような偶然は期待できません。どうすれば超えられるのかは全く検討もつきませんが、2011年が終わる頃には、2010年の学びを超えたと実感したいと思います。



次に仕事ですが、おそらく今年の3月でまた異動する事になると思います。異動する前には、今のところは2年と言われていました。これまでの私の立場の人たちも、2年で交代しているので、ほぼ間違いないと思います。異動先は不明。どのような仕事になるかはわかりませんが、例え人材育成担当という肩書きから離れることになったとしても、育成はどこでも必要なので続けていきます。もちろん、希望は異動先も人材育成担当ですがどうなることやら。


ということで、仕事の目標は、ストレッチした経験ですね。異動したら自動的に付いてきそうですが、自らストレッチしていきたいと思います。



2011年も2010年以上に充実した一年でありますように!

2011年1月10日月曜日

武者修行


たしか、アサヒビールの人材育成施策の中にもあったと思いますが、他社に何年か出て、それこそ武者修行をして帰ってくるという人材育成方法があります。



経験学習理論から言うと、ストレッチされた経験というものを得るための一つの方法です。もちろん、どれだけ本人にとってストレッチになっているかというのは、本人の現状と行き先の業務内容によるのですが。



バンダイナムコのように、社内のローテーションがしっかりと確立されているやりかたも一つの武者修行と言えるかもしれませんが、社内ローテーションは、部を超えたローテーションであったとしても仕事内容があまり変わらないことも多くあるので、形骸化しやすく専門性も重要な職種では根無し草になりやすいという懸念点があると思います。



ピンポイントで行き先とそのストレッチレベルを人事が確認するやり方は、効率は悪いですが研修効果は保たれるのかもしれません。欠点は、行き先に対して、応募者が多数の場合、涙を飲む人が多い事ですね。このあたりの影響がどれくらいあるかは何らかの形で検証して、より良いやり方に変えていく必要があるかもしれません。



武者修行に応募した人たちと面談をしていて、そんな事をなんとなく考えていました。



それにしても、こういったことに応募してくる人たちのほとんどは、まず優秀です。職場のエース級だと言ってもいいです。自分を高め続けている人たちだからこそ、こういったことにも挑戦しつづけるのだろうなと思います。



数年経ったら、元の職場に戻って活躍する訳ですから、上司の人たちも喜んで送り出してくれればいいのですが、なかなかエース級を数年手放すというのは、短期的な自部署の状況を見ると決断しづらいとも思います。



本人はやる気十分なのに、職場でブレーキがかからないようにしたいものです。



個人的には、こういったキャリア系の面談はとても楽しいので、GCDFCDA
などで勉強して、もっと基礎力をつけたいなと思います。但し、今年の3月いっぱいで、そろそろまた異動するかもしれないので、その状況次第ですね。

2011年1月8日土曜日

ラーニングピクニック番外編@日本銀行


正月休みが長く、ほとんどアンプラグド、引きこもりの生活をしていたのでブログの更新もしていませんでしたが、社会復帰のリハビリ第1日目として、日本銀行の見学に行ってきました。



半蔵門線三越前駅を降りるとすぐに日本銀行と奥の方に三越が見えます。どちらも昔ながらの立派な建物で、ちょっと明治時代?にもどったような不思議な空間が広がっています。


さすがに、日本銀行、警備の人が目立ったところに立っています。寒空の中ご苦労様です。


西門から見学の待合室に案内されて、そこでしばらく待っていると、続々と見学の人たちが集まってきました。もちろんラーニングイノベーション論のメンバーもいっしょです。


初めに、40分程度のDVD視聴があります。日銀の主要な仕事の紹介ビデオです。かなり分かり易く作られていますが、分かり易いので、その先がどんどん知りたくなってしまいます。


その後に、グループに分かれて今は使用されていない旧館の見学に行きます。今は使っていない旧館の金庫や、歴代日銀総裁の肖像画がかけられている廊下などを見学して回ります。金庫はさながらルパン三世の気分になりますね。


見学で興味を引いたのは、個人的には歴史的な建造物そのものと、歴代総裁の肖像画です。とってもすばらしい歴史を肌で感じる空間で、これを見るだけでもきてよかったと思えます。肖像画は残念ながら時代にあわないということで、もう書かれていないそうですが、とても残念に思いました。確かに、時代に合わないので変えていかなければならない物もあると思いますが。歴史として残していかなければならないものもあると思います。あくまで個人的な趣味では、肖像画は残してもらいたかったものの中に入るので、途中でやめてしまったと聞いて、とても残念でした。



その後、別の場所でラーニングイノベーション論の皆さんとリフレクションをして、新年会に突入だったのですが、日銀の見学とリフレクションを通して思ったのは、今まで、日銀という仕組みを全然知らなかったなーということです。思い込みの部分もたくさんありました。日銀のバランスシートのプラス側は国債買い入れ(それだけではありませんが)、国にとっては借金、でもそれらの日銀の利益は結局国の収入として入る、これってつまり・・・。これを機に、もっと金融のことについて勉強してみようと思います。



それから、新年会で私とr_chao_tさんのサプライズバースデーイベントをみなさんで開いてもらいました。中原先生のときは企画側だったのですが、今回は完全に油断していました。というか、自分の誕生日ってほとんど覚えてないですからね。なにより、ラーニングイノベーターの皆さんにお祝いしてもらえて、本当に嬉しかったです。



一年の最高の幕開けになりました。ラーニングイノベーターの皆さん、本当にありがとうございました。