2011年2月2日水曜日

完成させない

慶應MCC、agoraの近藤さんのワークショップが終わりました。

毎回、軽く30分ぐらいおしゃべりをして、それから体を動かすのですが、言葉にほとんど支配されている私は、最初のおしゃべりの時間で、かなり気づきがあります。

例えば、舞台の内容を決めるときに、最初は何も用意していない。言葉や音楽などから受ける感じで決めていくことが多い。
それは、ネタを多く持っているから。


即興演劇も同じような要素を持っていました。
即興演劇は、舞台に上がってからお客様にお題をいただくので、どんな芝居になるのか分かりません。でも、即興演劇の練習というものがあります。それをやりながら、間とか動きとかを身につけていきます。それは、近藤さんが言っていたネタを持っているということ。


実際、近藤さんのワークショップでは振り付けを即興でやっていきます。その瞬間に生まれて、その場限りで消えていきます。もちろん、基本的な動作というものはあるので、それを練習していって、アレンジした動きを作っていきます。


みんなが同じように予定調和な動きをするためには、繰り返しの練習が必要です。でも、わざと直前に振り付けを変えて、それでもみんなが動きをあわせようとする意識のほうを大事にしているとのことでした。


普段の仕事でも同じですよね。いつも状況は違っていて、同じ動きをすることなんて無いし、それでもみんなで協調しないと仕事は出来ません。分野は違えど、やっていること、大事にしていることは同じだなと。いかに即興でみんなで協調する仕事ができるか?そのためのトレーニングというのは人材育成ではどういったことに当たるのか?


少なくとも、これまでの導管モデルの研修ばかりやっていてはダメだということだと思います。導管モデルの研修というのは、いわば、ダンスの動きを紙に書いて、一度だけ説明して、生徒自身がそれですばらしいダンスが踊れるようになったと思い込んでいるようなものです。しかも一日中椅子に座って。


これまで何をやってきたのか考えると、ちょっと恐ろしいですね。でも、近藤さんのワークショップでやっていたことって、研修に置き換えるとどういうことなんでしょうか?体が覚えるまで練習して、自ら動いてみるということに相当することってあまり思い浮かびません。


強いて言うなら、スキル系講座の実践パートぐらいでしょうか。では、スキル系でないものは??
何かつかめそうな気がしますが、もう少し考えてみることにします。

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